[胸・腕編] IFBB PRO湯浅幸大選手に聞くトレーニング理論

幸大湯浅

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湯浅選手の胸トレーニングの極意

まずは胸の種目についてお聞かせください。

胸の構成としてはまず上部を強化したいって言うのが大きなポイントになってます。ジムの設備の都合上フリーウエイトが中心になるけど、以前はマシンのチェストプレスを好んでやっていました。スタック式のマシンだからドロップセットとかがやりやすかったので。特にフリーウエイトに拘っているわけではないんですが設備上そうなった感じです。

プレス系を重視しているように思われるんですが、やはり大事ですか?

他の部位もそうなんだけど、胸の日だから胸だけをトレーニングするって言う意識は持ってないんですよね。胸の日だけど上腕三頭筋も意識するとか。例えば外国人選手ってベンチの手幅狭くて、逆に日本人は割と広めな感じイメージがある。確かに手幅広めの方が胸に負荷がかかるんだけど、腕や肩のサイズも大事だから、胸のトレーニングとかでも手幅狭めで三頭筋で押し切るような感覚でやってます。昔から三頭で粘れなかったからそれを克服するためにもそういうイメージでプレスをやり込んでます。

ダンベルを使うのは他に何か目的があったりするんですか?

こだわりとかじゃないけど後半にバーベルベンチだと力が入りづらくて。ダンベルだと好きな軌道で動かせるから好んでます。さっきも言ったけど本当はスタック式のチェストプレスを3種目目に持ってきたいんですけど笑

インクラインダンベルプレスの解説動画はこちら

重量やレップ数はどのように考えてますか?

最初の種目は68レップくらいだけど、後半にかけてだんだん増やしていく感じです。重さも、重すぎて負荷が分散してしまわないくらいの重さでしっかりコントロールする。インターバルとかは特に拘ってないです。

なるほど。種目の後半はフライなどが多いですけどストレッチ系の種目などは重視されているんですか?

特にストレッチの刺激を重視しているわけではないんですけど、前半のプレス系で三頭が疲れてくるから後半は自然とアイソレーション種目がメインになるんですよね。胸だけを刺激したいからケーブルとかも4.5セットとかかなり多めにやります。ダンベルフライは欠かさずやっていますけど特にストレッチを意識しているって言うよりはあくまでアイソレーション種目の一つっていう立ち位置です。

胸のトレーニング全般通してグリップなど気をつけていることはありますか?湯浅さんの場合ダンベルプレスをやる際にダンベルの内側を持っていたのが印象的だったのですが。

持ちやすいって言うのが一番なんですけど、解剖学的に言うと親指側で押したいって言うのがある。胸の場合は内側から押した方が感覚的に効きがいいんですよね。あとは手首が安定することとかですかね。

アイソレーション種目で意識することはありますか?

当たり前なんですけどアイソレーション種目はちゃんとアイソレートさせること。細かなところでいうとインクラインダンベルフライの時に脚を上げたりしています。それは身体の構造的に骨盤を少し後傾させることで胸椎を立てて上部に刺激が入りやすいようになるんですよね。逆に過度に前傾させると肋骨が開いて、肩甲骨の位置が変わらなくて結局中部にしか入らなくなる。胸椎や肩甲骨がが自然と立つ人なら足の位置はどうでもいいんだけど、そうじゃないなら足を上げるのがおすすめですね。背筋の力を使わなくするっていう利点もあります。インクラインアームカールの時も同じで肩甲骨の過度な反りを避けて安定させるために足を上げますね。

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よく湯浅さんはスーパーセットやコンパウンドセットを多用されますが胸のトレーニングにおいても大事ですか?

限られた時間の中でいろんな部位を刺激したいっていうのが1つの理由ですね。あとは結局1セットあたりのボリュームを増やしたいんですよね。フリーウエイトだとドロップセットがやりづらいからその代わりにマシンの種目でスーパーセットとかを多用してます。胸が発達したなって思うのは、ドロップセットとかで1セットあたりのボリュームを増やした時とインクラインプレスの時にスローで動かすっていうのをやっていた時で、やっぱり効く感覚がありました。それを意識してから良くなった感覚があるので欠かさずいれてます。

腕トレの極意

腕の日にあまり高重量は使わないのは胸の日に三頭も使ってある程度の重量を扱っているからなのですか。

それもあるし、高重量の腕の種目は刺激が他の部位に逃げすぎるんですよね。唯一クローズのベンチプレスを最後に入れて、胸にも多少刺激を入れるためにも回数は10回くらいにして負荷を高めに設定しているけど、基本アイソレーション種目で追い込んで他の部位に逃げないようにしています。

メニューの組み方としては基本は二頭三頭のスーパーセットなんですか?

そうですね。パンプ感が全然違うので、基本的に腕の日はスーパーセットで行なっています。

他に気になったこととして、最初から最後までケーブル種目が多い気がしたのですが、ケーブルに対してこだわりなどあったりするんですか?

1種目目にスカルクラッシャーみたいにフリーウェイトを持ってきていた時期もあったけど、自分の場合は三頭で強い力がうまく発揮できない感じがあって、無理に重量扱っても伸びないと思ったのでやめました。二頭の発達が良かったのは、重量扱えるんだけど、回数多めでコントロールする意識を持つのを昔からやっていたからで、だから三頭もより効きやすくするためにケーブルプレスダウンなどから入るようにしました。それで筋肉をあっためてから最後に高重量でスミスマシンのクローズベンチをやるって感じです。

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他に何か気をつけていることはありますか?

腕のポジションを毎回変えていることですかね。身体の前だったり後ろだったり、上に持ってきたり、三頭も腕のポジションを変えることで長頭に効いたり、短頭に効いたりするから満遍なく効かせるようしています。

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なるほど。そういえばハンマーカールをやっているイメージがないのですが、上腕筋などは意識されないのですか?

肘周りが痛くなるからやってないですね。やると過度に張っちゃうんですよね。だから他の種目でついでに効かせるって感じで意識しています。

あと加圧でやられる日がありますがそれはどういった狙いですか?

それは休憩の目的も兼ねてですね。加圧することで軽い重量で肘とか関節に負荷をかけないで追い込むことができるので。